描くことが楽しくなる絵のキホン
イラストレーター、アートディレクターとして、第一線で活躍する寄藤文平が、誰でも鼻歌まじりで絵が描ける、簡単、かつ楽しいやり方を解説。
『R25』の表紙キャラクターや、JTの企業広告「大人たばこ養成講座」、国内外のメディアから注目されている東京メトロのマナーポスター「家でやろう」シリーズなどを手がけ、デザインやイラストのプロとして活動している寄藤文平。自身の15年間の制作プロセスを振り返り、楽しみながら簡単に描くためのコツを、この『ラクガキ・マスター』にまとめにしました。
「僕の絵はすべてラクガキ。このラクガキで10年以上ご飯を食べてきました」と寄藤。描くことが、イメージを具体的にしたり、構造を整理して見せることになり、「ラクガキ」はデザインや広告制作の実作業にもつながってきていると言います。
本書で絵を描くのに必要な道具は、ペン1本と、紙のみ。自分の描きたいものを、どのように見て、どのように描けば、思うままに気持ちよく描けるのかを、寄藤文平が線1本の引き方から、分かりやすく解説していきます。
〈イラストの描き方〉〈イラスト入門〉的な本は、昔からありますが、既刊書と決定的に違う点は、これまで数々の広告やデザインワークで、より多くの人たちの気持ちに届くビジュアルをつくり続けてきた寄藤文平が、15年間の創作活動の中で体得した、楽しく描くためのノウハウや、ここさえ押さえておけば大丈夫というツボを、ファンの多い寄藤スタイルの絵を駆使して絵解きをしている点です。ときにはB級の自分ツッコミも交えなから構成された本書は、そのままでもビジュアルブックとして楽しめる上に、描くことまで学べるという、お得な1冊になっています。
はじめに
道具、姿勢、らくらく10分トレーニング
0 プロローグ
ラクガキは、いちばん大きな世界を描くための、いちばん小さな絵。
1 ラインマスター
いろいろな線/生活の中の線を集める/線をヒモで考える/線の物語を読む/
接点の線を見る/質感を描く/ほか
ワークショップ01「立体の描き方」
2 置き換えマスター
どうやってうまく「感じ」を出すか/広葉樹、針葉樹、山、湖、川、牛、馬、犬、猫、虫 ほか。
ワークショップ02「ラクガキ画の描き方」
3 フィギュアマスター
マスターモデルの6つの基本動作(締まる、ゆるむ、力が入る・抜ける、傾く、ねじれる)/
ひとつの動作から10人の人物像、ほか
ワークショップ03「肉と服」
4 キャラマスター
モノを人の顔だと思ってみると、性格が見えてきます。
机の上のキャラクターたち/キッチンの中のキャラクターたち/公園の中のキャラクターたち/ほか
5 イメージマスター
頭の中のイメージを描くには?/イメージが絵になるのではなくて、絵がイメージをつくってくれる/ほか
あとがき
【作者紹介】
寄藤文平(よりふじ・ぶんぺい)イラストレーター、アートディレクター。
1973年長野県生まれ。武蔵野美術大学中退、大手広告代理店の広告制作の現場に飛び込む。
1998年にヨリフジデザイン事務所、2000年に有限会社文平銀座を設立。
広告や装丁の分野を中心に活躍。主な仕事にJTの企業広告「大人たばこ養成講座」、フリーマガジン『R25』の表紙キャラクターデザイン、東京メトロのマナー広告「家でやろう」シリーズ、今秋創刊されたPHPサイエンス・ワールド新書のシリーズ装丁など。
http://www.bunpei.com
[著作]
『死にカタログ』 大和書房
『数字のモノサシ』 大和書房
『元素生活』 化学同人
[共著]
『大人たばこ養成講座1』『大人たばこ養成講座2』 美術出版社
『地震イツモノート』 木楽舎
『ウンココロ』 実業之日本社
アートで社会の課題解決したい、展示を企画したい、ワインに関わるイベントをしたい、
書籍を出版したい、メディアに広告を出稿したい……。
アートとワインを軸とした事業のご相談を、課題の発掘から承ります。
Related Publications
太宰府天満宮の自然と向き合い 10年の歳月を重ねて描いた清新な世界 日本画家・神戸智行、初作品集刊行
SPECIAL FEATURE 世界のアーティスト2024 「多様性の時代」のコンテンポラリー・アート ソフィア・アル・マリア/イブラヒム・マハマ/アヨン・キム/ニュー・レッド・オーダー/ジェシー・ダ...
愛すべきネズミハンター?それとも悪魔の化身? イギリスで人気を博した『CATS in Medieval Manuscripts』(The British Library)の待望の日本語翻訳版!
【特集】 泊まる選択 日本ワインの楽しみ方 新潟/トラヴィーニュ、ヴィネスパ×カーブドッチ ワイナリー 新潟ワインコーストを制覇しよう! フェルミエ/ルサンク ワイナリー/ドメーヌ・...
介護から生まれたアートが、世界を驚かせた。70歳を超え評価高まる、不世出のアーティストの物語。
人物画の目を覆い、花びらを塗り潰す―― 一部に熱狂的なファンをもつ、アーティスト佐藤誠高(さとう・なりたか)。彼がモチーフとするのは、実在の人物や花などです。彼はパネルに向き合うと、まず、写真と見間違...