書籍『AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』収録の寄稿文に関する声明文:港千尋 | 株式会社美術出版社|アートを社会に実装させる
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書籍『AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』収録の寄稿文に関する声明文:港千尋

先の発表(1月23日付、美術出版社HP)のとおり、『AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』収録の寄稿文「スピーシーズのアトリエ」において、ダナ・ハラウェイ氏の論文について、高橋さきの氏による翻訳論文の不適切かつ不完全なかたちでの使用がありました。本行為が盗用にあたるとの指摘を真摯に受け止め、高橋さきの氏をはじめ関係各位、読者の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。また、著者のAKI INOMATA氏および出版社にもお詫び申し上げます。

高橋さきの氏は、学術翻訳の第一人者であるとともに、長年にわたるハラウェイ氏の研究者として知られ、今回の使用箇所が含まれる翻訳においても一字一句にいたるまで、ハラウェイ氏の思想哲学総体への深い理解に基づいています。その点において、今回の寄稿文は、使用箇所のみならず用語の使用等に関して、リスペクトを欠いていたと認識しています。

また、不適切かつ不完全なかたちでの使用は、高橋氏の翻訳文はもとよりハラウェイ氏の原著作の理解を妨げることにつながり、正確さと安定性を追求する学術翻訳の本意に反しています。このたびの寄稿文が、この根幹への理解と配慮を欠いていたことにたいして、ハラウェイ氏ならびに高橋氏に深い反省の意を表明いたします。今後は編集部とも連絡を取りながら、原著者ならびに翻訳者の尊厳を再確認し、再発防止に努めてゆきたいと存じます。

2020年2月7日

港千尋

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