カナダ・トロントでの10年近くの活動を経て、現在東京を拠点に活躍する現代アーティスト、森本啓太。仄暗い画面に浮かび上がる、ドラマチックな光の表現を用いて描かれるのは、自動販売機や電話ボックス、若者たちの姿などです。都市の中のありふれた日常を、古典的な技法を用いて特別な物語へと変貌させる作品を発表し、同時代を生きる私たちの心を強く惹きつけます。その作品は国内外で高い評価を受け、美術館のコレクションにも名を連ねる、注目のアーティストです。
待望の初作品集となる本書は、カナダで発表した初期作品から最新作まで、約100点を贅沢に収録。作品の大きな特徴である光の表現や、色彩の絶妙なニュアンスをお楽しみいただけるよう、紙や印刷にもこだわりました。
活動12年目を迎える森本の作品世界に没入できる一冊です。
[日英バイリンガル]
荒井保洋(滋賀県立美術館主任学芸員)「そして、物語の幕が上がる。」
ドミニク・ファン(アーティスト)「Kindred Spirits」
2024年11月9日(土)~11月27日(水)、銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUMにて開催
もりもと・けいた
1990年大阪生まれ。2006年にカナダへ移住し、2012年オンタリオ州立芸術大学(現・OCAD大学)を卒業。カナダで活動したのち、2021年日本に帰国。現在は東京を拠点としている。バロック絵画や20世紀初頭のアメリカン・リアリズム、そして古典的な風俗画の技法やテーマに強い関心をもち学んできた森本は、これらの伝統を参照し、ありきたりな現代の都市生活のワンシーンを特別な物語へと変貌させる。象徴的に「光」を描くことによって、その神聖で普遍的な性質を消費文化の厳しい現実と融合させ、歴史のもつ深みと現代的な複雑さが共鳴する作品を生み出している。 森本の作品は、トロント・カナダ現代美術館、K11 MUSEA、宝龍美術館、Art Gallery of Peterborough、The Power Plant Contemporary Art Gallery、フォートウェイン美術館などで展示されてきた。他にコレクションとして、 滋賀県立美術館、アーツ前橋、ハイ美術館(アメリカ)、Fondazione Sandretto Re Rebaudengo(イタリア)、マイアミ現代美術館(アメリカ)がある。
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