ネコは中世を通じて写本にしばしば描かれました。ネズミと共に大切なペットとして、時には寓話の賢いキャラクターや、悪魔の化身として……様々な姿で表現されてきました。本書では、中世ヨーロッパにて製作された貴重な装飾写本から個性的なネコのイラストを掲載。写本に描かれたネコたちは、ページの余白部分に描かれていることが多いため、本書では拡大図を豊富に掲載しています。ページの全体を掲載した書籍では分かりづらかった、細部の描写もじっくりとご覧いただけます。
定番の名前は?エサはもらえていた? 悪魔の化身として恐れられていた!?など、中世のネコたちの生活の様子や、中世に成立した物語からネコにまつわる逸話を紹介します。中世におけるネコのくらしや人間との関係性を魅力的に描き出した1冊です。抜け目がない働き者、すこし気の毒なネコ、ミステリアスなネコなど……現代とは少し異なる、個性豊かな中世ネコたちの日常を覗いてみてください。
本書はイギリスで人気を博した『CATS in Medieval Manuscripts(中世装飾写本のネコたち)』(The British Library)の日本語翻訳版です。
キャスリーン・ウォーカー゠ミークル/Kathleen Walker-Meikle
ロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン博士課程修了(中世後期写本の研究)。中世および近世初期の動物・病気・医学について研究と執筆を行う。 “Medieval Pets”(Boydell Press、2012年)、“Dogs in Medieval Manuscripts”(British Library Board、2020年)など、著書多数。
堀口容子/Yoko Horiguchi
翻訳家。スポーツ・美術・歴史・天文・生物と、古今の合唱曲を愛する。訳書に『DO YOU SPEAK FOOTBALL?』(イースト・プレス、サッカー本大 賞2023特別賞受賞)、『鉄道ギネスブック日本語版』(イカロス出版)、『トロール』『アナトミカル・ヴィーナス 解剖学の美しき人体模型』『消えた屍体 死と消失と発見の物語』『ハッブル・レガシー ハッブル宇宙望遠鏡30年の歴史』『魔女の 庭 不思議な薬草事典』『魔女の森 不思議なきのこ事典』(以上グラフィック社)他。
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