ダムタイプ|2022 | 株式会社美術出版社|アートを社会に実装させる

ダムタイプ|2022

アートコレクティブの先駆的存在、
ダムタイプと坂本龍一による協働の全貌を収録

1984年の結成より、35年にわたって世界のアートシーンで活動する「ダムタイプ」は、常に社会を取り巻く環境をリアルに反映しながら、新たな表現を探求し続けています。2022年の第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展にて日本館代表として参加し、本書はその展示内容を掲載した公式図録です。

同展で展示されたインスタレーション「2022」は、ダムタイプが、坂本龍一をメンバーに迎えて制作した新作です。四方に設置されたデバイスからレーザー及び音により、シンプルで普遍的な問いが鑑賞者に投げかけられます。

本書では、展示風景とともに、この制作プロセスについて、坂本とダムタイプメンバー高谷史郎が語った対談を掲載。さらに、キュレーターのダミアン・レンティーニによるダムタイプの全活動を丁寧に分析した論考、日本館展示のレビュー、そして過去の全活動を網羅した年表も収録した、資料性の高い1冊です。
英文併記。

制作風景から図面まで網羅したビジュアルページ

本書の見どころのひとつは、ヴェネチア・ビエンナーレ2022の日本館の展示風景写真を中心としたビジュアルページ。作品の世界観を伝えるレイアウトを手掛けたのは、ダムタイプメンバーの南琢也。さらに会場図面のページでは、展示会場の配置や、展示に使用された機材の説明も掲載。新作「2022」に関する貴重な資料がこの1冊に詰まっています。

  

展示に関するテキストも充実

本作品に新メンバーとして参加した坂本龍一とダムタイプの高谷史郎の対談を掲載。新作「2022」の制作の経緯や、制作過程の様子、音を扱う芸術作品と空間の関係について、詳細に語り合っています。さらに、ダニエレ・ペラとロッセッラ・メネガッツォによる展覧会レビューも収録、展覧会を見た専門家たちの証言にもご注目ください。

   

ダムタイプの全容に迫る論稿や年表を掲載

キュレーターのダミアン・レンティーニによる論考では、ダムタイプの活動を結成当初の1980年代、《S / N》などの代表作が登場した1990年代、主要メンバーの古橋悌二没後、過去作品の再編を行った1995年~2009年、多様なプロジェクトを展開する2014年以降の4つの期間に分けて詳細に分析。さらに、全活動を記録した年表も収録し、自在に形を変えながら活動を続けてきたダムタイプの全容に迫ります。

【目次】   

対話|坂本龍一+高谷史郎

論稿|ダムタイプ:40年にわたり身体と形態をつなぐメディア
ダミアン・レンティーニ

展覧会レビュー1|ダムタイプ:超人間主義(トランスヒューマニズム)の時代におけるpost-truth
ダニエレ・ベラ

展覧会レビュー2|ダムタイプ、ジオグラフィー(地理)はヒエラルキーなく問いかける
ロッセッラ・メガッツォ

年譜

【インフォメーション】

発売日
2023.02.25
著者
ダムタイプ
造本・体裁
A4変/上製本
ページ数
72
定価
2800

【著者プロフィール】

「ダムタイプ」は、1984年に京都にて結成。当時、京都市立芸術大学の在学生だった古橋悌二(1960〜1995)を中心に、プロジェクトごとに参加メンバーが変化するといった、ゆるやかなコラボレーションを行うことで活動を活性化し続けてきた。メンバーはヴィジュアル・アート、建築、コンピューター・プログラム、音楽、映像、ダンス、デザインなど様々な分野から集まっており、表現の形態も各ジャンルを横断する多様性を持つ。初期の代表作に、パフォーマンス《Pleasure Life》(1988)、《pH》(1990〜1995)、《S/N》(1994〜1996)、近年は《OR》 (1997〜1999)、《memorandum》 (199〜2003) 、《Voyage》 (2002〜2009) などを世界各地で発表・展示している。2018 年にポンピドゥー・センター・メッス(フランス)にて、また19年に東京都現代美術館にて、個展「アクション+リフレクションを開催。2023年2月25日〜5月14日、アーティゾン美術館(東京)でヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の帰国展「ダムタイプ|2022: remap」が開催された。

アートで社会の課題解決したい、展示を企画したい、ワインに関わるイベントをしたい、
書籍を出版したい、メディアに広告を出稿したい……。
アートとワインを軸とした事業のご相談を、課題の発掘から承ります。

Contact

最新の出版物

Related Publications

Read more