美術手帖2022年2月号<br>特集 ケアの思想とアート|美術出版社

美術手帖2022年2月号
特集 ケアの思想とアート

医療や福祉の現場における意思決定のプロセスや、ケア労働とジェンダーの問題などが議論されるなかで、自己責任の限界を提唱する「ケア」の概念が注目されてきた。本特集では、介護や子育てといったケア労働を扱った作品から、 他者との関係性のなかにある自己について考える作品まで、広く「ケア」の思想に通じる活動をする作家やプロジェクトを取り上げる。美術はこれまでも、異なる身体や感覚を持つ人々が他者について想像する契機となってきた。コロナ禍により、かつてなく生命の危うさに向き合わざるをえない今日、私たちはいかにして個人主義的な価値観を脱し、ともに生きることができるのか。アートの視点から考えてみたい。

SPECIAL FEATURE
ケアの思想とアート

アーティストたちがナビゲートするケアの視点で見るアート

PART1
稲葉俊郎×田中みゆき
アートにみるケア、ケアにみる創造性

小川公代インタビュー 田中みゆき=聞き手
固定観念に抗う「ケアの時代」の想像の力

渡辺篤
斎藤環=聞き手

碓井ゆい
中尾英恵=聞き手

小林エリカ
清水知子=聞き手

傍にある生を照らす、美術の向き合い方
佐々木健×飯山由貴

ケアの思想とは何か
清水知子+岡野八代=文

佐藤慎也に聞く美術館の「アクセシビリティ」

ケアがひらく体と表現
砂連尾理×伊藤亜紗×青木彬



PART2
世界のアーティスト&プロジェクト10
リア・クレメンツ/Who Cares?/ヨハンナ・ヘドヴァ/シモーネ・リー/
チェ・テユン/フランシス・ケレ/ペン!コレクティブ/フィフス・シーズン/
テイキング・ケア・プロジェクト/はじまりの美術館

批評としての《ケア》
飯岡陸=文

ケアの思想から関係性へ
杉田敦=文

ケアあるいは不確かさの共同体
田中功起=文

「ケア」を起点に考える、新しい社会のかたち
岡野八代×杉田敦×田中功起



ARTIST PICK UP
クリスチャン・マークレー
細田成嗣=聞き手

セシリー・ブラウン
山本浩貴=聞き手

WORLD NEWS
New York/London/Berlin/Los Angeles/Insight

ARTIST INTERVIEW
ホー・ツーニェン
能勢陽子=聞き手

特別寄稿
VRと国家
星野太=文

REVIEWS
エキソニモ「CONNECT THE RANDOM DOTS」展
椹木野衣=文
「キュレトリアル・スタディズ15: 八木一夫の写真」展
清水穣=文

台湾ナウ『アフロディーテ〜阿婆蘭〜』
エスパス ルイ・ヴィトン
伊藤公象の現在地

アート&デザイン学校ガイド
武蔵野美術大学/女子美術大学/秋田公立美術大学/多摩美術大学/東京造形大学/相模女子大学ほか

【インフォメーション】

発売日
2022.01.07
著者
美術手帖編集部
造本・体裁
A5版変形
定価
1600円+税

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