
本書『図地反転』では、映画、漫画、絵画、ロゴなどを独自の視点から分析したコラム22本を収録。
「スーパーマンはなぜ垂直に飛ぶのか?」「ビートルズの『HELP』と手旗信号の関係は?」など、図像と現象の関係をデザイナーの視点から読み解く松田行正氏。
本書は、松田氏がADをつとめるデザイン誌『デザインの現場』の連載記事(2004-2009)に大幅な加筆修正を行い、再構成したものです。
今回も凝った造本は必見。カバーにはUVパール印刷、小口にはめくると図像が現れる仕掛けが施されています。本書の装丁も松田氏が担当。
●みつめる:メッセージを送る/四角を丸にする/徴におびえる/ロゴの成り立ちを探る
● こだわる:福を招き魔を除ける/マツダを詮索する/速度を放棄する/箔をつける/デイテールでもてなす/文化を訳す
● つながる:映画の中の広告を探す/セレンディピティに浸る/プロパガンダを楽しむ/蝶が舞って嵐が起きる/形は夢想に従う/時間を制御する
● みわける:図と地が反転する/垂直と水平に浸る/アルファベットが記号を生む/符牒を味わう/視点を変える/皮肉を楽しむ
【作者紹介】
松田行正(まつだ ゆきまさ) 1948年静岡県生まれ。中央大学法学部卒。雑誌・書籍の分野を中心に活動し、シンプルで力強いデザインを目指す、グラフィックデザイナー。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社「牛若丸」を主宰。著書に『眼の冒険』『はじまりの物語』(以上紀伊國屋書店)、『和力』(NTT出版)、『線の冒険』(角川学芸出版)。
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