
未経験ながら「軍事専門家」として、自身を売り込んだ、ダ・ヴィンチ。
「神のごとき」と賞賛されたミケランジェロは、「逃亡癖」を持つ男。
ルネサンスの完成者にして「美のカノン(規範)」ラファエッロは、野心家の美男子。
なぜ彼らは、ルネサンスの三大巨匠と呼ばれるようになったのでしょうか?
本書は、イタリアで研究生活を過ごした著者・池上英洋氏が、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエッロの生涯や、彼らが生きた当時のイタリア各都市の様子を、活き活きと描写するもの。
ルネサンスの巨匠たちの意外にも生命力あふれる生き方を糸口に、みんなが知っているようで知らない、この時代の作り手をとりまく社会状況、ルネサンスの美術の動向を、やさしく分かりやすいテキストで紹介する本です
【目次】
ルネサンスのフィレンツェ
レオナルド・ダ・ヴィンチ 遅咲きの「万能人」
ミケランジェロ 複数の顔を持つ「美の巨人」
ラファエッロ ルネサンスの申し子にして「美のカノン(規範)」
万能、巨人、美のカノン 三巨匠という現象
ルネサンスの三巨匠 関連資料(地図、年表、家系図ほか)
【著者紹介】池上英洋・いけがみひでひろ
美術史家。東京造形大学准教授。
1967年広島県生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。海外での研究活動ののち、恵泉女子学園大学准教授、國學院大學准教授をへて、現職。専門は、イタリアを中心とした西洋美術史・文化史。
主な著書に『Due Volti dell’ Anamorfosi』(Clueb、イタリア)、『レオナルド・ダ・ヴィンチの世界』(編著、東京堂出版)、『もっと知りたいラファエッロ 生涯と作品』(東京美術)、『恋する西洋美術史』『イタリア24の都市の物語』『ルネサンス 歴史と芸術の物語』(いずれも光文社新書)、『西洋美術史入門』(ちくまプリマー新書)、『神のごときミケランジェロ』(新潮社とんぼの本)など。
近年は、カルチャー誌などの美術特集の監修、ルネサンス関係の展覧会図録執筆なども多数担当。
アートで社会の課題解決したい、展示を企画したい、ワインに関わるイベントをしたい、
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