
染織家・志村ふくみ、洋子
母娘から織物を学ぶ
1993年に初版発売され、長年愛されてきた『母と子の織りの楽しみ』が、 工房でのワークショップのレポート記事「子供が学ぶ織物と染色」を加え、新装版として装いを新たに刊行。
本書は、機織りの初心者を対象に、卓上手織り機の使い方をわかりやすいイラストで解説したものです。
また、機織りの原理や歴史、そして著者の機織りの仕事が紹介され、 機織りの世界について深く学ぶことができます。
志村ふくみの詩や作品の写真も掲載され、その世界観に触れることができるのも、 この本の魅力のひとつになっています。
【目次】
詩 なぜ、ひとはガラス絵や、貝殻や、玉をみるように織物をみようとしないのだろう
新装版にあたって
子供が学ぶ織物と染色
第1章 やさしい織物
思い出の中から
たてとよこについて
簡単な機道具
実習
詩 とおい昔 ひとびとは 神様に織物を捧げました。それは輝くように白い布でした。
第2章 織物の世界
織物の歴史
機の原理について
平織りを始めるにあたって
機道具について
本格的な織物
第3章 織りの周辺
素材の世界
我が子との新しい出会い
織物は人間への贈物
詩 鶴の恩返し
あとがき
【著者略歴】
志村ふくみ(しむらふくみ)
1924年滋賀県生まれ。染織作家、随筆家。
主な著書に第10回大佛次郎賞受賞の『一色一生』(求龍堂)、 第41回日本エッセイスト・クラブ賞受賞の『語りかける花』(人文書院)のほか、 『母なる色』、洋子との共著『しむらのいろ 志村ふくみ・志村洋子の染織』(以上求龍堂)など多数。
作品集に『志村ふくみ作品集』(紫紅社)、『織と文』『続・織と文 篝火』(以上求龍堂)など。
1990年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定、1993年文化功労者に選ばれる。
2013年に染織の学校「アルスシムラ」を娘の洋子とともに開校。
志村洋子(しむらようこ)
東京生まれ、染織作家。
藍建てに強く心をひかれ、30代から染織の道に入る。
師は染織の第一人者であり、随筆家、そして作家の実母である志村ふくみ。
1989年に宗教、芸術、教育など文化の全体像を織物を通して総合的に学ぶ場として 「都機工房」を創設。
現在京都・嵯峨嵐山の工房で、志村ふくみとともに制作を続けている。
2013年に京都・岡崎に染織の学校「アルスシムラ」を母とともに開校する。
著書・作品集に『しむらのいろ 志村ふくみ・志村洋子の染織』『志村洋子 染と織の意匠 オペラ』(以上求龍堂)がある。
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