稀代の美術批評家が、3.11をまたいで書き継いだ大著
『美術手帖』2010年11月号から連載中の、美術批評家・椹木野衣による「後美術論」から14回を収録。
後美術(ごびじゅつ)とは...
美術や音楽といった既成のジャンルの破壊を行うことで、ジャンルが産み落とされる前の起源の混沌から、新しい芸術の批評を探り当てる試み。
例えば、ジョン・レノンとオノー・ヨーコの活動を同じ「後美術(アート)」と呼ぶこと。 ポピュラー音楽と前衛美術の枠組みが外されて、 二人のアーティストとなったジョンとヨーコによる「音楽と美術の結婚」―。
このジャンルを溶解させる婚姻から授かる創造の地平が「後美術」である。
◆本書に登場する「後美術」家たち
U2、スロッビング・グリッスル、セックス・ピストルズ、マルコム・マクラーレン、ビートルズ、 マイク・ケリー、アンディー・ウォーホル、kraftwerk、perfume、初音ミクなど
【CONTENTS】
音楽と美術の結婚/新スロヴェニア芸術と動物園TV/スローターハウスの聖母たち(前・後編)/ 残虐行為の展覧会/次は溶解だ(前・中・後編)/地獄と髑髏(前・中・後編)/ 「歌う彫刻」と「人間=機械」(前・中・後編)
*
椹木野衣 Noi Sawaragi
美術批評家。1962年生まれ。
著書に『日本・現代・美術』(新潮社、1998年)、『シミュレーショニズム』(増補版・ちくま学芸文庫、2001年)、 『戦争と万博』(美術出版社、2005 年)、『なんにもないところから芸術がはじまる』(新潮社、2007 年)、 『新版 平坦な戦場でぼくらが生き延びること 岡崎京子論』(イースト・プレス、2012 年)など。
現在、多摩美術大学教授。
【電子書籍版】
配信開始日:2018年3月11日
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