Chim↑Pom展:ハッピースプリング カタログ第2巻(ドキュメント版) | 株式会社美術出版社|アートを社会に実装させる

Chim↑Pom展:ハッピースプリング カタログ第2巻(ドキュメント版)

社会に全力で介入するアーティスト・コレクティブ、Chim↑Pom from Smappa!Group。
初の本格的回顧展を多彩な視点から辿る。

2022年の2月18日から5月29日まで東京・六本木の森美術館で開催された展覧会、「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」の公式図録(ドキュメント版)です。本展は、Chim↑Pom from Smappa!Groupの初期から近年までの代表作と本展のための新作を一挙に紹介する世界初の本格的回顧展。入り口に設けられた託児所や、展示会場内に出現した大きなアスファルトの《道》、その《道》の上で行われたパフォーマンスやイベント、別会場につくられた共同プロジェクトスペース。そして、アーティストと美術館との間で生じた問題を逆手に取るようにして、会期中に発表された改名ステートメント…。その充実した内容と前代未聞の展開は、大きな話題と議論を巻き起こしました。本書は、80ページにわたる展覧会風景のイメージページと、12名の執筆者による豊富なテキストと資料によって、101日間の展覧会を多角的に記録・考察する一冊です。日英併記。

豊富なカラーページと、インパクト抜群のデザイン

展示風景を80ページにわたりカラーで掲載。森美術館だからこそ実現した、特別な空間をたっぷりお楽しみいただけます。デザインは吉岡秀典+飯村大樹(セプテンバーカウボーイ)。テキストページや資料に至るまで、Chim↑Pom from Smappa!Groupの活動と呼応するかのような、カオスさと緻密さが共存するレイアウトにもご注目ください。

   

多彩な執筆者による考察

論考・エッセイの執筆者はなんと12名。キュレーターや建築史家、作家、行政書士、映像ディレクター、思考家、モデルなど、通常の美術展のカタログでは滅多にない多彩な立場の方に執筆を依頼しました。Chim↑Pom from Smappa!Groupのメンバーと作品の魅力、展覧会の分析、会期中に起こった改名に関する考察まで、多様な視点から展覧会を考察します。

   

記録・資料も充実

《道》という作品の上で行われたイベントの数々も詳細な記録を収録。さらに巻末には、美術館による展示セクションと作品の解説、これまで行ってきた主要なプロジェクトの解説、会場内で展示されていた、Chim↑Pom from Smappa!Groupとヒロシマと東日本大震災に関する年表も収録。展覧会やアーティストの記録としても資料性の高い一冊です。

   

【目次】

○はじめに

○会場MAP

○展示風景

○伊藤亜紗「不可視のストリートラット」

○五十嵐太郎「都市の公共性と道」

○アーサー・ビナード「新しい古典様式『チン↑ポムSDGs』」

○ジェイソン・ウェイト「『貧しい画像』が放つ力」

○藪前知子「リアルタイムの回顧展―Chim↑Pomが駆動する時間についての一考察」

○仙波希望「すべてのものをただしいところに―文化が都市を/都市が文化を殺すとき」

○改名のお知らせ

○金原ひとみ「Concept of Ellie」

○作田知樹「ホワイトキューブとブラックボックス―二つの会場が象徴するもの、そして可能性」

○近藤健一「『ハッピースプリング』を振り返って」

○ドキュメント 道

・石谷岳寛「道を映す、編む。―ドキュメント『道』101日間の記録」

・シャラ・ラジマ「生き続けている『道』」

・佐々木敦「反復かつ連続かつ切実」

・《道》での主な出来事

・《MICHI NO TOCHI》

○資料

・プロジェクト「Sukurappu ando Birudo」

・プロジェクト「道」

・プロジェクト「酔いどれパンデミック」

・年表 Chim↑Pom from Smappa!Groupとヒロシマ

・年表 Chim↑Pom from Smappa!Groupと東日本大震災

・作家略歴

・セクション解説+作品解説

・作品リスト

【インフォメーション】

発売日
2023.08.08
著者
Chim↑Pom from Smappa!Group、森美術館
造本・体裁
A4変形判/並製
ページ数
252
ISBN/商品コード
978-4568105643
定価
4980

【著者プロフィール】

2005年に東京で結成したアーティスト・コレクティブ。メンバーは、卯城竜太、林靖高、エリイ、岡田将孝、稲岡求、水野俊紀の6名。2015年、アーティストランスペース「Garter」を東京・高円寺にオープン。作品発表だけでなく、国際展「Don’t Follow the Wind」(福岡県・帰還困難区域内、2015年~)発案と立ち上げなど、展覧会企画も手掛ける。2007年に「新・公募展 2007」広島市現代美術館賞、2015年にプルデンシャル・アイ・アワードにて大賞を受賞。
主な個展に「また明日も観てくれるかな?」歌舞伎町商店街振興組合ビル(東京、2016年)、「平和の脅威(広島!!!!!!)」(アート・イン・ジェネラル、ニューヨーク、2019年)、「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」(森美術館、2022年)などがある。
主な著書は、『なぜ広島の空をピカッとさせてはいけないのか』(無人島プロダクション、2009年)、『芸術実行犯』(朝日出版社、2012年)、『エリイはいつも気持ち悪い エリイ写真集 Produced by Chim↑Pom』(朝日出版社、2014年)、『都市は人なり:「Sukurappu ando Birudo プロジェクト」全記録』(LIXIL出版、2017年)など。

アートで社会の課題解決したい、展示を企画したい、ワインに関わるイベントをしたい、
書籍を出版したい、メディアに広告を出稿したい……。
アートとワインを軸とした事業のご相談を、課題の発掘から承ります。

Contact

最新の出版物

Related Publications

Read more