近年、バンクシーの新作が発表されるたびにニュースになるほど世間的な注目を集めるようになり、ストリート発のアーティストの作品がマーケットで高い人気を誇っています。「ストリートアート」をめぐる状況は大きく変わったように見えます。では、「ストリートアート」とは何か?と考えてみると、その定義はとたんに曖昧なものとなります。
今回の特集では、SIDE COREを監修に迎え、「ストリート」と呼ばれる場所で生まれ、育まれてきた表現や価値観を、その場所で生きてきた当事者の世界観や声を通して見ていきます。そのことで、「ストリートアート」の再定義のきっかけとなることが目指されており、「アート」の枠組みの再考をも促すものにもなるはずです。
巻頭のインタビューでは、WANTO、森田貴宏、スケシン、グレート・ザ・歌舞伎町、TOKYO ZOMBIEと、熱量の高いコミュニティやシーンを形成している方々に話を聞いています。また、ストリートカルチャーの範囲が拡大していることにあわせ、タトゥーやスケートボード、グラフィティ、メッセンジャー、パルクールなど、様々な領域のキーパーソンに登場してもらいます。また、東京だけではない全国のハブとなるショップも紹介。ストリートのアートを整理するのではなく、複雑に絡み合う路上の文化、その未知なる感性と価値観に迷い込む入り口になる特集となっています。
SPECIAL FEATURE
Groundbreaker
日本のストリートとアート
SIDE CORE=監修
日本のストリートとアート、から
SIDE CORE=文
INTERVIEW
WANTO
森田貴宏
スケシン
グレート・ザ・歌舞伎町
TOKYO ZOMBIE
SIDE CORE=聞き手・構成
KEY PERSON
鷲尾友公
細野晃太朗
高田光
対談:河野未彩×KANAE(MES)
YUKHINX a.k.a. YUKI
ame+fumijoe (security blanket)
Russell Maurice
ZOSEN×MINA HAMADA
濱田晋
山下丸郎
中島晴矢+松村正人+辻陽介+鈴木沓子=取材・文/倉田佳子=聞き手・構成
VOYAGE KIDSの
全国ストリートカルチャーショップガイド
COLUMN
カタストロフィにおけるポスト資本主義のアーティヴィズム
鈴木沓子=文
日本のストリートとファッション
山下丸郎=文
無地の肌に問う
辻陽介=文
クラシック・テクニック
HIKARU TAKATA=文
都市の流れ/その下の地形/その先の……
山川陸=文
PIONEER
能勢伊勢雄
鈴木沓子=取材・文
林文浩
間宮恒治+松倉壮志=取材・文
ARTWORK
赤木楠平
菊地良太
それもまたよし
光岡幸一
DISCUSSION
南塚真史(NANZUKA)×佐藤拓(PARCEL)×SIDE CORE
ストリートとマーケットの距離感をめぐって
永峰美佳=構成
窪田研二×藪前知子×SIDE CORE
美術館はストリートとどのように向き合うか
今野綾花=構成
ESSAY
ストリートの空気は自由にする
荏開津広=文
あとがき
SIDE CORE=文
ARTIST IN FOCUS
テリー・ウィンタース
桝田倫広=取材・文
遠藤薫
中村史子=取材・文
WORLD REPORT
New York/London/São Paulo/Sharjah/Gwangju
ARTIST INTERVIEW
ヤン・ヘギュ
片岡真実=聞き手 田村かの子=翻訳・構成
REVIEWS
カタルシスの岸辺「死蔵データGP 2022-2023」
椹木野衣=文
サーニャ・カンタロフスキー「After birth」展
清水穣=文
青柳龍太「我、発見せり。」(29)
安藤裕美「前衛の灯火」第6話
プレイバック!美術手帖 原田裕規=文
BOOK
月刊美術史
エスパス ルイ・ヴィトン大阪
T-HOUSE New Balance
公益財団法人 小笠原敏晶記念財団
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